長い物には巻かれよ
「長い物には巻かれよ」という諺があります。目上の人や勢力のなる人には争うより従っている方が得である、という意味になります。これは「ことなかれ主義」を生みだし、この事情は昔も今もあまり変わらないように思います。
ただ、少しずつですが「ことなかれ主義」の世界から脱しようとする気配は感じますが。私自身、長い物に巻かれて媚び諂うことが得意ではなかったので、今までは自分の好きな生き方をしてきたように思います。これが、周りに迷惑をかけてきたこともありましたが。
国や地方公共団体の公文書の開示請求を見ても、公にしては困るものや都合が悪いと黒塗りしたものを開示されることは周知の通りです。これは日本国に限らず、殆どの諸外国も同じです。本来ならば全部開示するべきですが、これは難しい場合があります。
その理由ですが、これを個人の人間関係に置き換えて考えれば分かりやすいと思います。親子や友達同士であっても、すべての内情を相手に話すことはないでしょう。話さない方がいい場合は、内緒にして隠すこともあるでしょう。これは、黒塗りにするのと同じことです。これがある限り、上も変わることはないと思います。
先の衆議院選挙でも選挙公約はしっかりされているようでしたが、いざ国会議員になると話は別です。公約通りにならないのが、利権が絡むこの世です。特に国際間では、そうです。正義感の強い指導者であっても、長い物に巻かれないと成り立たない世界があります。
このうような世界で生き抜くには、例えその場は長い物に巻かれたにせよ、それに毒されない強い精神力を培っていくしかありません。つまり、「そのときは長い物に巻かれても、心まで巻かれて不自由になるな」ということです。そして、その状況下では心を荒立てずに自身の波動を整え、今後どのような世界が待ち受けていようとも、それをしっかり見極める力を養っていくことです。