苦労は・・・
「若いころの苦労は買ってでもせよ」とか、「かわいい子には旅をさせよ」という諺があります。確かに、年老いてから苦労するよりも、若き頃に苦労(経験)を積むほうが賢明ということになるでしょう。
最近の若者を見ていると、私が育った時代とは違い、いろんな情報が瞬時に手に入るようになりました。それから考えると、平成生まれの人は昭和の人の苦労とは内容も違ってきているように感じます。人間は絶えず進化していますから、同じ苦労はしなくて済むということになります。
私自身の人生を振り返ると、あえて苦労や難題に挑戦する生き方だったと思います。そこには理由があります。普通であれば苦しみから逃れたいという心理が働くと思いますが、私の内には苦労や難題を一つ一つ解決し消していけば、最後には無くなるという考え方がありました。そのために人(自分)は生かされているのだと、常日頃から自分に厳しくなっていました。そして開業当時は、それを当院に通われている皆さんに求めていた節がありました。
皆さんの中には、近所の家と比べて「なぜ、自分の家だけが苦労ばかりするのだろう」と、嘆く人がいます。そういう人には、「自分の家の苦労話など他人には知られたくないし、話したくないはずです。自分の身内の出来事は、自分たちで解決しなければなりません。ご近所の皆さんは自分の家と同じことで悩まないと思いますし、それぞれ違った苦労はされていると思いますよ。」とお伝えしています。
私は、同じ苦労をするのであれば、自分の好きなことで苦労する方がいい、と考えています。これは、嫌なことで苦労をするよりも、好きなことで苦労することの方が楽で、楽しいことは苦労を苦労と思わずに乗り越えやすいからです。
そして、一般的に苦労をしている人の大概は、「気苦労」や「取り越し苦労」が多く、いらない苦労をしています。波動というものは、自分の心の持ち方ひとつで、一瞬にして、いい方にも悪い方にも変わります。これには、気をつけてもらいたいです。