2024年7月1日 月曜日 14:26:39
少しの気配り
‘おもてなし’ については国により多少の認識に違いがあっても、 人間関係に欠くことはできないでしょう。 今回は、三成という男を見いだした秀吉の逸話からです。
どんな才能も、とくに近代以前の社会であればなおのこと、
良い目利きによって見いだされない限り、市井の中に埋もれてしまいます。
秀吉が二杯目の茶を所望したとき、秀吉の心の中には三成を試すという
気持ちはなかったのでは。
「もう少し飲みたい」という単純な思いしかなかったに違いありません。
しかし、二杯目の茶が一杯目の茶よりも少し熱く、少なめの量だったことに感心し
三成を試そうとして三杯目の茶を所望しました。
三成の機転に気づく秀吉がいたからこそ、この逸話は成り立ちます。
自分のできる範囲で気配りや機智を加えれば、それは自分の仕事、
自分だからこそできる仕事に繋がるのです。