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概念をつくらない

この世を生き抜くためには、「何が正しいのか、正しくないのか」を見抜く力が必要になってきます。たとえば、これまで正しいとされてきた概念が覆されたり、いま社会問題になっているフェイクニュースなども、そうでしょう。

過去には正しかったことでも、時代の流れにともない書き換えられることがしばしば起こります。衣食住・物理学・科学・医学などの分野のすべてに関わってきますが、その進化の過程において、それはあり得るし、それでいいと思います。

しかし、それに固執して「騙された」と否定的に考える人がいます。そこで、「物事を判断するには、たえず中庸でなければならない」という、私の考え方があります。そのためには、これまでの概念の世界の中に自分の身を置くのか、それとも自分という世界の中に概念を置いて生きるのか、自分の立つ位置で決まります。

この混乱の世を生きる上で、時として概念が邪魔をすることがあるので、自分の中に概念をつくらない。これも、一つの生き方です。

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